マイホームを購入する理由と、購入しない方がよい理由を前回の記事(「マイホームを買う理由」を5つ考えてみた。そして、買ってはいけない理由も書いてみた!)で書きましたが・・・
結局は、どちらがどのくらい金額的に得になるのでしょうか?
お金だけでマイホームの購入を考えるのは寂しいような気もしますけども、やはりお金の事は気になるものです。
そこで、「マイホームを購入した場合に必要な支出」と「一生賃貸で暮らし続けるのに必要な支出」を具体的な金額を出して比較してみました。
ただし・・・地域によって賃貸料や土地の相場は違いますので、あくまでも参考程度に見て下さいね。
マイホーム購入と賃貸・・・20年間の支出総額で比較してみる
最初に東京都23区内のマンションを20年間借りた場合に必要な支出額を計算してみることにしますね。
物件としては・・・家賃が約17万円で考えてみます。
必要な経費は・・・
- 敷金が34万円(2ヶ月分)
- 礼金が34万円(2ヶ月分)
- 手数料が17万円(1ヶ月分)
- 引越し費用が15万円
- 更新料が約60万円
- 火災保険が約30万円
これで経費の総額が、190万円です。
家賃の総額が・・・17万円×12ヶ月×20年=4080万円ですね。
合計すると、賃貸マンションを20年借りた場合の総支出額は、4270万円ということになります。
次に、東京都23区内の新築マンションを買った場合に必要な支出額を計算してみることにします。
新築マンションの価格を4000万円。
固定資産税の評価額が・・・
建物が1000万円で土地が800万円として計算してみましょう。
頭金は800万円に設定します。
ローン金利は、今となっては少し高めの3%としましょう。
必要な費用としては・・・
- ローン返済額が毎月17万7000円ほど
- 管理費が毎月12000円
- 修繕積立金が毎月8000円
- リフォームのための積立金が毎月10000円
- 固定資産税は20年間で約190万円
- 都市計画税が20年間で72万円
これ以外にも必要な費用はあるかもしれないですが・・・
住宅ローン総額は・・・17万7000円×12ヶ月×20年=4248万円。
管理費の総額が・・・12000円×12ヶ月×20年=288万円。
積立金の総額が・・・18000円×12ヶ月×20年=432万円。
合計すると、新築マンションを購入して20年間維持した場合の総支出額は、5230万円です。
実際の金利はもう少し安いですので、住宅ローンの支払いは4000万円を切るかどうかというあたりになるかもしれません。
どうでしょうか?
20年間で4270万円と5230万円という差は多きいのか小さいのか?
実際は総支払額だけで決められるものではない、購入と賃貸の違い
購入と賃貸の一番大きな違いは、住宅ローンを払い終えたあとに資産が残るのかどうかということです。
購入した場合は、どんどん値下がりするとは言っても手元に形ある資産が残るわけです。
しかし、賃貸は・・・ただ払い続けるだけですね。
けれども、住宅ローンを組んで購入する場合に気になるのは金利の動向です。
今は歴史的に見ても最安値と言い切れるほどに低い金利ですが、10年後の金利がどうなっているかは誰にもわからないのです。
もし金利が急騰していたとしたら・・・悲惨な目にある可能性もありますね。
そしてお金以外でも違いが出てくる要素がありますね。
転勤が多い企業に勤めている方などの場合は・・・どう考えても賃貸の方が自由が効いて良いと思います。
しかし、子供が小学校に行くぐらいの年齢の方の場合は住む地域を決めなければならない場合も多くなるでしょう。
また、金利が上がっていった場合は・・・賃貸物件の家賃も上がることが予想されます。
一番ベストなのは、どうせいつかマイホームを購入する予定があるのであれば、土地の価格や金利が上がる前に購入してしまうことかもしれません。
まとめ
マイホームの購入を、ただお金の支払額が多いか少ないかだけで優劣を決めるのはつまらない事だと思います。
だれも将来を見通すことはできないのですけども、ライフステージによって最適な選択をすることはとても大切な事だとも思います。
私の想いでは、仮に賃貸に住み続けたことによって数百万円を得する事はあるかもしれないですが・・・
その影で、得した金額以上につまらない人生を送る可能性だってあるのです。
逆に、マイホームを購入すると金額的には損をすることもあるかもしれないですが・・・
金額以上に心を満たしてくれる「何か」をもたらしてくれるかもしれないですよ!